水を弾くブロッコリー

ブロッコリーを洗う時に気づいた方もいらっしゃると思いますが、ブロッコリーは水を弾きます。

この水を弾く性質を指して「農薬のせい」としばしば誤解されることがあるのですが、実際は『ブルーム』と呼ばれる自然由来の物質で表面をコーティングしていることに由来します。

これはブロッコリーのご先祖様が地中海沿岸の過酷な環境に適応する(特に乾燥から身を守る)上で獲得した性質と考えられております。

簡単に言うと「バリア」みたいなもんです。

ブルームという単語はあまり聞き慣れないかもしれませんが、ブロッコリー以外にも、ブドウの表面の白い粉やリンゴ表面のツルツルなど、いろんな野菜や果物に見られます。

ブロッコリー的にもブルームがついているのが通常営業でして、収穫したばかりのブロッコリーをよく見ると、表面に白い粉のようなものがついています。

手で触れると落ちるくらいなので、洗った水にも浮いてきます。
(水表面に浮かぶ白っぽく見えるのがブルームです)

ブロッコリーをゆでた後に油膜のようなものが!?
と、ここまで読んでくださった方ならもう驚くことはないと思いますが、お察しの通り、こちらもブルームでございます。

水を弾いても、洗った水に浮かんでも、ゆでたお湯に浮かんでも、誤解されがちなブルームですが、通常の摂取においては万が一クチに入っても問題ございません。

実体験で申しますとこれを書いている私は情報発信の都合上、年間約150株のブロッコリーを食しておりますが、そんな生活が6年目(※2025年現在)を迎えた今も何ら身体に不具合が出ていないということも書き添えておきます。

以上、水を弾くブロッコリーのお話でした。
よきブロッコリーライフをお過ごしくださいませ。

おまけ

ブロッコリーの葉っぱを水に浸けると完全防水といわんばかりに水を弾く様子が見られます