粒が大きいブロッコリーと小さいブロッコリー

素朴な疑問

スーパーや直売所で売られているブロッコリーを手に取ったとき、「粒が大きいもの」と「粒が小さい(細かい)もの」があることに気づいたことはありませんか?

「もしかして、鮮度が落ちているのかな?」と心配される方もいらっしゃるかと思います。

実際、SNSを運用する中でも「ブロッコリーのつぶつぶの大きさの違いは何の差ですか?」としばしばご質問をいただくことや

近所のスーパーの直売コーナーにブロッコリーを並べている時に「ねぇねぇ、この粒が大きいブロッコリーって古くなってるんでしょ?」とお客様にお声がけいただいたりする機会がございます。

それでは早速、ギモンにお答えしてまいりましょう。
レッツ ブロッコリー!

比較用写真

どどん!と置かれた二つのブロッコリー。

どちらも同じ日に収穫したブロッコリーですが、左のブロッコリーは粒が大きく、右のブロッコリーは粒が小さく見えます。

これらは何が違うのかというと、実は【品種】が違うんです。

左は『ウインタードーム』という品種で
右は『クリア』という品種です。

あまり知られていないのですが、ブロッコリーにも品種が存在し、その数は100以上あるともいわれております。弊社においても年間約30種類のブロッコリーを栽培しております。

味の違い

そう聞くと、品種による味の違いが気になるところかもしれませんが、実際のところ、ほとんどないといって過言ではございません。

栽培環境によっても微妙に味わいが変わるため、仮に味の違いを感じたとしても、それが品種の差であると断定するのは難しいといったところです。

ジャガイモでいう「男爵」「メークイン」のようなわかりやすい違いがあればよいのですが、店頭で単に「ブロッコリー」としか書いていないのは、クセのなさが魅力である反面、それだけ差別化が難しいということを物語っているのかなとも思います。

農家が品種を変えるワケ

ちなみにですが、生産者は主に栽培特性で品種を選定しています。

簡単に言うと品種によって「暑さに強い」「寒さに強い」「特定の病気に強い」「種をまいてから早く収穫できる」「種をまいてから遅く収穫できる」などといった性質が異なります。

生産者はその土地の植える時期に合わせて様々な品種を選び、収穫が集中しないように、あるいは特定の時期に出やすい病気を回避しようとしているわけです。

地域によって環境も変わり、植える品種も変わるので、それもまたブロッコリーの個性ともいえそうですね。

まとめ

話が逸れに逸れまくりましたが、ブロッコリーのつぶつぶの大きさの違いは鮮度によるものではないということを、改めてお伝えさせていただきます。

品種はあれど、店に並べば全部【ブロッコリー】ということでーー
Shall we OK broccoli?