仕事で会社の敷地内を移動していると、地面に落ちている木片をしばしば目にします。
これは誰かが意図的にばら撒いているわけではなく、、、
どうやら老朽化や物理的な原因により、パレットの一部が運搬中の気づかぬうちに落ちてしまうようです。
↑パレット使用例。
クギの出どころといい、木片の出どころといい、パレットは社内の環境面に於いてなかなかの問題児なのですが、これが無ければせっかく野菜を作っても出荷することができないため、よもや使用を控えるわけにもいきません。
ともすると、やはり拾い集める方向で考えるしかないのですが、如何せん今回の相手は『木』。
磁石でくっつくクギと違い、狙って集めるのは難しく、手で拾って集めて回らなければならないのでとても面倒です。
※改造キックボードでクギを集めて回る広報(前々回より)
そこで今回広報が提案するのは、木片に付加価値をつけることでみんなが喜んで木片を拾い集めるようにしよう、という作戦。
そんな未来を願いながら――
―― 本日の広報見聞録は「会社の敷地内に落ちているパレットの木片を使って、アクセサリーを作る」ということでお送り致します。
木片収集
さて、何を作るにせよ、まずは木片を採取しなければハナシになりません。
が、そこはさすがに会社のブログで問題視するだけのことはあり、敷地内を適当に歩き回るだけで、結構集まりました。
そのままではデカくて使いづらいので、電動丸ノコで手ごろな大きさにカットしていきます。
ババーンと素材収集完了!
アクセサリー製作
まずはイメージを固めます。
広報がさらっと描いたイメージ図。
上の穴にヒモを通せば、ペンダントの出来上がり、という説明も添えさせていただきます。
素材とイメージの準備ができたところで、製作開始と参りましょう。
まず、今回のアクセサリー作りに欠かせないのがこちら。
レジン。
前回、水耕栽培器のフタを作ったのは紫外線で硬化するタイプでしたが、今回使うのは2液性のもの。
厚みのある作品を作ろうとすると、紫外線硬化タイプでは内側まで紫外線が届かずうまく固まらないので、2液性レジンを選択しました。
そして、型に選んだのはこちら。
100均のミニタッパー。
これに木片をひとつ入れまして。
主剤、硬化剤を精密秤ではかりながら説明書の分量比を守って正しく混合していきます。
混ぜ始めは気泡がたくさんでてきてちょっと不安になりますが、しばらく混ぜ続けると透明に。
着色に使うのはこちら。
NRクリアカラーのマゼンタとオレンジ。
マゼンタをメインに、オレンジは補う程度に入れていきます。
竹串で混ぜていきます。
今回は着色ムラができるように加減しながら混ぜました。
そのままホコリが入らないようにして、24時間以上放置します。
混合に使った容器に残った微妙な量のレジンをそのままにしておくとそのまま固まってしまうので
いつぞやデコパージュに使った除光液で濡らしたティッシュで拭くと
ご覧の通りキレイになります。
お片付けが終わったら、あとはレジンが完全に硬化するまで気長に待ちましょう。
(24時間後~
固まりました。
会社の加工場に持っていき、細心の注意を払いながら電動丸ノコでギュイーンします。
半年前まで師匠のミョウさんなしでは電動工具ひとつ触れませんでしたが、今や慣れたものです。
技術的にはまだまだ師匠には及びませんが。
(↑ 師匠作、宝箱)
切り出したレジンを、グラインダーでイメージ図の通りになるように形を整えます。
穴を開ける部分にボールペンで印をつけて…
ボール盤に固定し、ドリルで慎重に穴を開けます。
開きました。
再度イメージ図と見比べてみましょう。
まあまあいいセンいってるんじゃないでしょうか。
ここからは研磨・仕上げ作業となります。
まずは耐水ペーパーを粗い方から細かい方に向かってかけていき
さらにコンパウンドを使って磨き
最後にUVカットニスを吹いたら
廃材ウッドレジンのペンダントチャームが完成!
革ヒモをつけたらソレっぽく見えるでしょうか。
広報業務執行
さて、アクセサリーは完成しましたが、
1人で悦に入っていてもしょうがないので、パートのお姉さま方に見ていただきましょう。
どういうわけか壮絶に噛み合わない会話展開。
えーと、、、これはつまり…?
その場でイチから説明を始める広報。
レジンがどういうものなのか。なぜ中にパレットの欠片を入れたのか。
説明を終えたところで、廃材でアクセサリーを作った点というよりもむしろ、世の中にレジンクラフトというものがあって「あの広報」がそれをやっているという点に話題性のほとんどを奪われてしまう始末でございました。
素晴らしきかな、不完全燃焼感。
どうやら少しばかり時代を先取りし過ぎたようです…
しかしまぁ、最初はこんなものでしょうか。
「広報がゴミを拾って妙なモノを作っているらしい」という噂話から、少しでもゴミに関心を持ってもらえれば、環境改善に繋がる筈です。
どこ持っていくんですかー!?
紫色で。
代わりに、作ったきり倉庫でホコリかぶってる宝箱。
アレ、広報で預かっても良いですか?
好きに使っちゃって!
(製作期間:2日)
というわけで、穀物部責任者(師匠)との取引成立により、宝箱は広報課にて預かることとなりました。
社長の評価
会社の廃材でアクセサリーを作ってみました!
最後に
正直に言いましょう。
なんだかんだ言いながら私自身、木片を拾うのがちょっと楽しくなってます。
↑ 今回収集した素材たち↑
専用のアクセサリーBOXも手に入れたことですし、社長から合格点(70点)をいただけるようにこのまましばらく作り続けてみようと思います。
達成する頃には、会社のゴミに対する意識も高くなっていることでしょう。
この宝箱、机の上に置くにはちょっとデカいんですけどね!
(文:広報)
※こんな記事を書いていると、すっかり忘れられがちですが「有限会社 安井ファーム」は主にコメとブロッコリーを生産している農業法人です。
“廃材利用アクセサリー(ウッドレジン編)” への1件の返信
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